――インフルエンザが、例年より2か月早く流行しています。8月あたりからグーッと伸びて10週連続で増加、先月23~29日時点で一医療機関当たり19.68人を記録しました。10人からが注意報レベルと言われている中、大きく上回っています。地域別で見てみますと、関西だと兵庫県が一番多く、一医療機関あたり24.95人となっています。感染症学などを専門とする大阪公立大学大学院の城戸康年教授の解説です。
(城戸康年教授)この1年間を見てみると例年とは違います。夏の時点で大きく違うんです。流行がこれから始まるっていう目安の線(青色)があるんですが、例年だと夏の間は、目安よりぐっと下がるんです。今まではそうだったのに、今年は春以降落ちきらず、基本的に一年中ずっと流行レベルの上にあったんです。夏も感染者が多かった。

本来だったら12月を超えてぐっと伸びていたのだが、今年は8月から元々高い状態ですから、波が大きくなるわけです。ただこれが、「ピークが単に前にずれたもの」なのか、それとも「非常に大きな山になるのか」、あまり我々も経験したことがないので、どうなるかはなかなか予測が難しいと思います。
――1医療機関あたり19.68人からさらに増える可能性があるのですか。
(城戸康年教授)基本的には大きく増えると思います。去年は12人で済んだと思うんですが、コロナ前だと30人、多い年だと50人とかいうのが、流行った年と言われるんですが、今年はこのままいけば、それらを大きく超えて、過去最高とかいうこともあり得るんじゃないかな、というぐらい予測は難しい。
