さくらも早ければ、暑さの訪れも早かった

今年はさくらも早ければ、暑さの訪れも早かったですね。東京都心は統計史上初めて5月中旬に2日連続で真夏日に。5月18日には福島県の伊達市では猛暑日が、横浜市では真夏日が統計史上最も早く現れました。

梅雨入りのタイミングは、平年と1週間前後ずれた地域がありましたが、関東甲信はほぼ平年並みでした。梅雨明けのタイミングは九州で遅れた他は、大体平年と同じくらいでした。

その後の夏は4年ぶりにエルニーニョが発生するということで、冷夏を想像した方もいたかもしれませんが、その他の影響が強く、エルニーニョの色はあまり出ませんでした。むしろ、晴れた日が多かった北日本、東日本を中心に高温状態が長く続き、この夏の日本の平均気温は1898年の統計開始以降、最も高くなりました。

日本だけでなく世界全体で見ても暑かったようで、世界気象機関によると「2023年7月は観測史上最も暑い月」であり、国連のグテーレス事務総長が「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰の時代が来た」と述べたことが話題になりました。

東京では最高気温が35℃以上の猛暑日が22日とこれまでの最多日数16日を大幅に抜いて記録更新。京都は38日で1942年の記録を抜きました。この夏の暑さの理由は複数の要因が重なったことにあります。高気圧の張り出しが強かったこと、偏西風が北側に蛇行したこと、台風によりあつ~い空気が流れ込んだこと、そして北日本周辺の海水温が記録的に高くなったことが原因として挙げられます。

台風の特徴についても触れておきましょう。特に影響が大きかった夏の台風は6号と7号でしょうか。6号は沖縄、奄美に長く影響した後、九州南部にも大雨を降らせました。7号はお盆の時期に直撃したので、皆さんの予定にも影響したかもしれませんね。7号は和歌山県の潮岬付近に上陸した後、兵庫県明石市付近に再上陸した台風です。中国地方を中心に記録的な大雨となりました。