トンネルは“ハマスの心臓部”

日比キャスター:
防衛省 防衛研究所 吉田智聡研究員によりますと、地下トンネルの役割は▼移動経路 ▼避難場所 ▼武器の保管・運搬 ▼攻撃の指令室などがあり、ハマスの心臓部と言われています。
また、イスラエル国防省のYouTubeには▼コンクリートのような壁に囲まれ ▼電灯など電気が通っていることが確認できます。

須賀川記者:
電気はもちろん、食料・飲料の備蓄や司令部もあるとされています。今回、人質解放の連絡をきちんと行うことができましたが、これだけの空爆があっても司令部が破壊できなかったという証左にもなると思います。

歴史・時代小説家 今村翔吾さん:
オデッサのカタコンベや、日本のモグラ攻めなど、防御にも攻撃にも地下を使うというのは古典的ですが、おそらく費用対効果でいうと有効なのでしょう。

井上キャスター:
イスラエルとしては人質がいるかもしれないので地上侵攻に踏み込めないのでしょうか。それともアメリカのゴーサインを待っているのでしょうか。

須賀川記者:
想像しかできませんが、アメリカのゴーサインを待つというよりも、イスラエルの国内世論の向き合いだと思います。国内世論としては地上侵攻は不可避、徹底的にやるべきという思いになっています。

一方で、イスラエル側の兵士が亡くなるなど、被害は免れません。そのような批判も考えると今後どうなるのか、わからなくなってきています。

さらに付け加えたいのが、ガザにはたくさんの支援物資が届いていますが、それらがトンネルに使われているのではないかという疑惑があります。

井上キャスター:
ハマスに流れてしまうので遮断したいということですね。

須賀川記者:
ただ一方で、国連の施設として例えば病院や学校を作るとなった際、コンクリートや鉄筋がどのくらい必要か、非常に細かいプロセスを得て運び込まれるので、簡単に横流しはできないはずです。