地域行事などに奮闘する青年会。沖縄ではエイサーなどの演舞で地域を盛り上げてきました。しかし近年はその会員数が減少し、存続の危機に陥る青年会も出てきています。
この青年会の魅力を知ってもらうおうと、南風原町の津嘉山青年会が取り組みを進めているのが、小学校の運動会の練習へ指導者として参加することです。地域に認められたいと奮闘する津嘉山青年会を取材しました。

運動会を目前に控え、エイサーの練習に励むのは、南風原町、津嘉山小学校の児童たち。教えているのは、津嘉山青年会、現役のメンバーです。
「こっちが、棒がまっすぐだったら、めちゃくちゃかっこいい」
副会長の仲村渠力矢さん(23)。
青年会に入ったきっかけは、自身も、小学生の頃、青年会からエイサーを習った経験でした。

津嘉山青年会 仲村渠力矢副会長
「小学校6年生の時に先輩から習って、その時にかっこいい、踊りたいって4年間うずうずしながら、やっと入って、踊ったらやっぱりかっこよかった」。
うるま市屋慶名のエイサーを受け継いで、今年で40年の津嘉山青年会、最近まで、存続の危機に直面していました。

人口は増加傾向にあるにも関わらず、青年会のメンバーは減少し、かつて100人いたメンバーは去年、6人にまで減少しました。
津嘉山青年会 仲村渠力矢副会長
「青年会は怖い場所というイメージが強くなっているので、それじゃなくて、〝地域を支えている場所“だよというのを伝えていかないといけないと思って、僕らもこういう交流を深めて今の青年会は違うぞというのを見せている」

地域の若者への声かけに力を入れ、1年で30人のメンバーを確保した青年会ですが、在籍できるのは24歳まで。そこで目を向けたのは、地域の子どもたちとの交流でした。
「2人で高さも揃える!大きくやる」
津嘉山エイサーの特徴である、腰の落とし方などを、小学校に何度も足を運び、指導を重ねてきました。

男の子
「青年会はあまり知らなかったけど、今回知ってすごいと思ったし、自分も入りたいと思ってきた」
女の子
「かっこいいなと思って、私も青年会に入って頑張りたいと思った」
山城修司教諭
「子どもたちの中からも、ぜったい青年会に入りたい子たちも出てきている。地域の子たちが地域に帰ってくるサイクルが作れたというのは、とても良いかなと思っているので、今後もぜひ続けていきたい取り組み」
運動会練習最後の日、エイサーを楽しんでいる子どもたちの姿がありました。

津嘉山青年会 仲村渠力矢副会長
「ここからもっと津嘉山エイサーを地域だけじゃなく、県内や県外にも伝えていきたい」
エイサーを通し、互いの交流を深めた小学校と青年会、地域に根差した津嘉山青年会の活動はこれからも続いていきます。