負の感情が消え芽生えた思い
憎悪の感情が消え、代わりに芽生えたのは「感謝」の思いです。
志村歩さん:
「今は産みの母親に対して『産んでくれてありがとう』と思っています。今やっている講演活動も母親が産んでくれたからできていることです。養子だからとかじゃなく、誰だって良いこともあれば悪いこともあると思っています。今はネガティブな感情は全くありません」

一方で「特別養子縁組」については、一般的にまだ身近とは言い難く、時にネガティブな印象がつきまとうと志村さんは感じていて、その印象を払拭していきたいと考えています。
志村歩さん:
「以前、研修会で養子縁組を考えているご夫婦から『いじめとかありませんでしたか』と聞かれたことがあるんです。養子だからいじめられたとか嫌な思いをしたとか、そんなことは一切ありませんと答えました。託された子どもが幸せだったと発信していくことで制度への理解が深まっていくと思っています」