「絵本」を自費出版 英訳も

「福島に恩返しがしたい」

その決意を胸に、大塚さんは2014年に福島へ戻り、その後、環境省の職員に。そして、震災から10年となった2021年、福島の現状を伝えようと1冊の絵本を自費出版しました。タイトルは、『ふくしまからのメッセージ』。

大塚さん「小さい子たちは震災を知らないまま育ってきている。福島でどんなことがあったのか、ひとつの形にして残した方がいいのかなと思った」

「地震でこわれて修理しなくてはいけないのに・・・そのままにされた家や学校、お店・・・。たくさんのくるしい思いがあったよ」

震災・原発事故のことだけでなく、福島県民が復興に向け、歩みを進める姿を描いた作品です。優しく、そして柔らかい言葉で記された文章は、大塚さん自身が英語に訳していて外国の人でも読めるように工夫されています。

「家に帰って親と震災の話をしたいと思いました」
「自分にできることを考えて実行します」

『ふくしまからのメッセージ』は、現在も、国内外で読まれ、多くの人の心に届いています。

大塚さんには、もう一つの顔があります。