6月19日午後、石川県能登地方で強い地震があり、珠洲市で震度6弱を観測し、一夜明けた20日にも再び珠洲市で震度5強を観測する強い地震がありました。地震発生直後、スーパーでは、棚に並んでいた商品が床に散乱したほか、家屋にも壁にひびが入るなどの被害が出ました。能登地方を震源とする震度1以上の地震は、2020年12月以降、160回起こっています。


 実はおととし12月ごろからこの地域の地盤が3cmほど隆起するという「謎の地殻変動」が地震の前に観測されていました。今年1月当時の取材記事を再構成し掲載します。

2021年には『震度5クラスの地震』が相次いで発生


2021年12月3日の午前9時半ごろ、和歌山県北部を震源とするM5.4の地震が起きた。最大震度は5弱の強い揺れで、御坊市役所では窓ガラス37枚が割れるなどの被害が出た。


この約3時間前には、400kmほど離れた山梨県東部で最大震度5弱を観測する地震が起きていた。


これまで多くの地震の発生メカニズムなどを分析してきた「京都大学防災研究所」の西村卓也准教授は和歌山県北部で起きた地震について次のように話した。

(京都大学・防災研究所 西村卓也准教授)
「和歌山県のあたりは普段から非常に地震活動が活発なんですけれども、特に和歌山市付近が一番活発なんですが、そのあたりで起こっている地震とは若干タイプが異なります」