美ら海水族館を運営する美ら島財団の研究チームが、人工的な子宮装置を使って育成したサメの出産に、世界で初めて成功したと発表しました。

美ら島財団によりますと、研究チームは、2017年からサメの子どもを人工的に保育する人工子宮装置の開発に取り組んでいて、このほど深海ザメの一種である「ヒレタカフジクジラ」を人工子宮装置で5か月間育てて出産させ、生後も最長で7か月まで安定的に飼育することに成功したということです。

サメの血液成分に近い“人工羊水”で満たした人工子宮装置のなかに、5段階的に分けて“海水”を増やしていき、徐々に環境を変化させたことなどが今回の成功に繋がったということです。

人工子宮装置によるサメの出産は世界初で、冨田主任研究員は「希少種保全につながる大きな一歩」としています。