「生きている資格ない」と非難された選択

あいさん(仮名・18)
「12月に(私が来て)生活をする中でその人が12月に出産だった。ちょうど生まれて、育てている姿を見て、(自分も)手伝っていたら自然に愛着が沸いて、自分の子だったらもっと幸せと思ってそれで育てようと思った。奇跡だと思うので。本当になんだろう、生まれてきたことに感謝しています」
あいさんは、ことし3月に無事出産。ミルクもオムツも慣れた手つきで、1人前のお母さんです。

あいさん(仮名・18)
Q(あいさんにとって)ここってどんな場所なのでしょうか
「実家です、ここに来て良かった。笑うことも増えたし、人のことを好きになれた。自分が改めて本当に人として変われた」
シンシアさんは出産後、責任をもって育てることを強制はしません。26歳のいおりさんの場合がそうです。交際相手の子どもを妊娠して仕事を続けられなくなりここにたどり着きました。
いおりさん(仮名・26)
「親が虐待系の人だったんで、私は家族を作らないって、そう決めていてその血を継いでいるみたいな、虐待家の血を継いでいるみたいな」

ひどい虐待の経験から産んでも育てられないと悩む彼女が勧められたのが、産んですぐに育ての親の実の子として養子に出す「特別養子縁組」でした。しかし友人からはその選択を非難されたといいます。
いおりさん(仮名・26)
「母親になる資格ないし、そういう人は生きている資格ないね」
その言葉で体調を崩し、1ヶ月余りで26キロ痩せたといういおりさん。シンシアさんは彼女の選択を100%肯定します。

シンシアさん
「彼女が…(泣)すごく赤ちゃんのために苦しんだ。赤ちゃんのため、それをみんながわかってほしい。特別養子縁組をすることは大変な決心でも愛情の決心です。100%」
実はここを頼って来る人の4割は、同じように特別養子縁組を選んでいます。無理をさせない事は、何より生まれてくる赤ちゃんの幸せのためでもあるのです。