慰謝料含め解決金2800万円が支払われる…

女性は、息子に内緒で郵便貯金を引き出し献金したことを、ずっと後悔し続けていたといいます。

富山県在住の元信者の女性:「息子のお金ですから苦労して働いて貯めたお金ですからね。そういうものに手を付けたことは、すごい罪やと思います。それを言えんということがつらかった。ずっと心に重しとしてのしかかっていましたので」

今回のケースは明らかな違法行為にあたると霊感商法の被害救済にあたってきた弁護士は話します。

全国霊感商法対策弁護士連絡会・中川亮弁護士:「そりゃもう悪質でしょう。それは要するに、もうはっきり言えば、人のお金に手をつけろって教唆しているわけでしょう。しかも委任状ですからね。偽造だからね。法律的にいうと私文書偽造 同行使。献金させるためには手段を選ばないっていうまさに最たる例じゃないですか」

女性は去年11月に教団を脱会。これまでの献金の返還を求め教団側と交渉を続けてきました。そして先月末、示談が成立。今月6日、慰謝料300万円を加えた2800万円が解決金として女性側に支払われました。

富山県在住の元信者の女性:「ダメかなと内心思っていたもんですから、返ってきたときは本当にうれしかった。ようやく家族に報告ができました。長い間、苦しんできましたので本当にうれしかったです」

全国霊感商法対策弁護士連絡会・中川亮弁護士:「全額が一括して戻ってくるというのは、今まで長年、統一教会をやってきたけど極めて珍しいことです。統一教会としても、色々な面で、この件は、はやく解決したかったんじゃないかなと思っている」

委任状を偽造するよう指示したとされる当時の婦人部長は、私たちの取材に対し、夫を通じて「ノーコメント」と回答。