6月16日、27年間の歴史に幕を下ろしたのはインターネットの閲覧ソフト“インターネットエクスプローラー”。サポートが終了したことで、利用は可能であるものの、専門家は家に例えて「玄関や窓が壊れていても誰も修理ができない状態」だとしています。
“お別れ会”を開くユーザーや、寂しさを投稿する企業まで・・・。「IE」の歴史を振り返るとともに、長年付き合ってきたユーザーの“生の声”をお届けします。
■「インターネットエクスプローラー」サポート終了 かつてはシェア9割超も・・・

ホラン千秋キャスター:
6月16日、マイクロソフト社としてのインターネットエクスプローラー(以下「IE」)のサポートが終了しました。サポートが終わっても「IE」自体は使えるということなんですが、これは一体どういうことなのでしょうか?

ITジャーナリスト 三上洋氏
「『サポート終了』とは、「家で例えると玄関や窓が壊れていても誰も修理しない状態。外部から簡単に侵入できてしまうということ」
使えたとしても、気をつけなければならないということになります。また他のインターネットブラウザやアプリなどを使う、ということも選択肢になると思います。
では、「IE」の歴史を見ていきましょう。

・1995年(27年前):「ウィンドウズ95」発売
発売の当日は、メーカーの職員がウィンドウズ95をコスプレのように身につけたり、深夜の家電量販店に行列ができたり、くす玉を割ってお祭り騒ぎの店もあったということなんです。
この時に同時に提供を開始されたのが、「IE」になります。世界で一時、9割以上のシェアを誇っていましたが、2000年代初頭から競争が激化していきます。
・2008年(14年前):グーグルが「グーグルクローム」発表
「グーグルクローム」は現在世界シェア1位で、▼64.95%の方が使っています。▼「IE」は0.64%。
どんどん競争が激化していき、セキュリティの脆弱性などもあったということで、今回「IE」のサポート終了ということになりました。

マイクロソフト社 公式ブログ
『「IE」のサポート終了に取り組む中、「IE」の重要性を常に思い出しました。これほどインパクトを持つ製品に携わることは、感謝以外の何物でもないです。「IE」を使用したことがある方へ、これまでのご愛顧に深い感謝を申し上げます』