―復活に向けて話し合いが始まったのは、いつですか

瀧:今年4月に実行委員会を発足しました。新型コロナウイルス感染症の位置付けが、5月に「5類」に引き下げられることが分かり、話し合いのきっかけになりました。

男性を象徴するご神体がまつられるその名も「どんつく神社」=静岡県東伊豆町


―2017年までは2日間の開催でしたが、2018年は1日だけ。その後は練り歩きがなくなり、2019年は花火大会、2020年は例祭と、規模を小さくする流れでした。今年は、練り歩きを含む通常の祭りに戻ると考えていいですか

瀧:インバウンド(訪日外国人旅行)の地方誘客や消費拡大に向けた観光コンテンツの造成支援ということで、観光庁の補助金をもらえることになりまして、それを祭り復活に使います。祭りの総事業費が約711万円で、補助の見込み額が約555万円。コロナ禍より前の盛り上がりにしたいと思います。

以前は「お面さん」と呼ばれる赤色と青色の天狗面をかぶり、ご神体を模した棒で住民を突きながら家をめぐる儀礼があったという=2015年の「どんつく祭」より

―以前の祭りは、どれくらいの費用がかかっていましたか

瀧:だいたい400万円くらいで、稲取温泉の旅館組合と観光協会が主に出していました。今年は5年ぶりですから、いままで使っていて、壊れた備品の修理代や海外に向けてのPRの費用が、多くかかると見込んでいます。