「よくもあんなことをしたもんだ」“特攻艇”震洋に乗るはずだった人は…
空だけではなく海でも、自らの命を賭けた特攻が行われていました。
爆弾を積んだ潜水艦で、敵艦に体当たりする「回天」や、潜水した兵士が爆弾をつけた棒で敵艦の底を突き、爆破させる人間機雷「伏龍」。そして、小型ボートに250kgの爆弾を積んだ「震洋」まで…。

「もっと速いけど、ああ言うものに乗っていたんだ、最後には」。琵琶湖のボートを眺めながらこうつぶやくのは、岩井忠熊さん、100歳。岩井さんは、「震洋」での特攻を命じられました。
震洋搭乗員・岩井忠熊さん(100)
「よくもあんなことしたもんだなと思うね。自分のやったことは、浅はかなことだったという反省がずっとある。人間の命っていうものをもっと大事にすべきだ」

生と死の狭間で揺れた、特攻に志願した人たち。命を軽くみていた、戦争の時代とは何だったのか。重い問いかけが残ります。
(TBSテレビ「つなぐ、つながるSP 戦争と子どもたち 2023→1945」8月12日放送より)