あの日、誕生した ”赤ちゃん” は… 詩のモデルとなった被爆者と対面
広島市の原爆詩人・栗原貞子さんの代表作「生ましめんかな」。原爆投下後、けが人で埋め尽くされた広島市内の地下室―。居合わせた助産師の助けで1人の赤ちゃんが誕生したという実話をもとにした詩です。

(栗原貞子作「生ましめんかな」より抜粋)
「私が産婆です、私が生ませましょう と言ったのは
さっきまでうめいていた重傷者だ
かくてくらがりの地獄の底で新しい生命は生まれた
かくてあかつきを待たず産婆は血まみれのまま死んだ
生ましめんかな 生ましめんかな 己が命捨つとも」

詩の中で誕生した ”赤ちゃん” が、被爆者の小嶋和子さんです。「生ましめんかな」は、小嶋さんをモデルにした詩です。ジャーさんは初めて小嶋さんと対面しました。
アルフレド・ジャーさん
「まさか、あの時の赤ちゃんに会えるなんて思ってもいませんでした。来てくれて本当にありがとう。あなたは私の作品そのもの。新たな命、将来の世代への希望です」

「生ましめんかな」のモデル 被爆者 小嶋和子 さん
「こういう機会をいただいて感激です。三好さんも喜ばれているだろうなと思って…」