“台湾有事”どう捉える?
国防安全研究院。赤煉瓦造りの建物は植民地時代、日本軍の司令部だった。国防部傘下の研究機関で軍事や政治、様々な側面から中国を研究している。陸軍出身の沈明室所長が取材に応じた。
国防安全研究員 沈明室所長
「台湾侵攻は様々なシナリオが考えられます。ひとつめは海上封鎖です。斬首作戦もシナリオのひとつでしょう。ミサイルを使って台湾の指導者や軍の重要施設を狙い撃ちします」
海上封鎖、ミサイル攻撃。台湾本島上陸に備えたあらゆる軍事行動を。中国は既に演習済みだという。
ーー今、習近平に「NO」といえる人物がいません。
国防安全研究員 沈明室所長
「台湾に対する(習近平の)企てや政策は思いのままです。政治局常務委員も中央軍事委員会も彼の意思に従うでしょう」

2024年1月13日、台湾では4年に一度の総統選挙が行われる。選挙結果は中国の行動に影響するのだろうか。
国防安全研究員 沈明室所長
「台湾が過激な政策をとらない限り、中国に戦争をはじめる口実を与えることはないでしょう。急いで武力統一するとは思いません。準備は整っていないし、国内問題がまだあるからです」