AIと人間の得意分野を組み合わせた「新しい学習のカタチ」

―――AIを使った学習教材とはどういうものなのですか?
AIの先生のようなものを作っていて、AIの先生は生徒の強いところとか弱いところや、目標、過去の学習履歴などいろいろなデータをとってきて、それぞれの生徒に合わせた教育システムを作るんです。つまり、教育をパーソナライズするってことをやっています。本当は子どもたちひとりひとり学習習得の速度は違うはずなので、その子その子に合った教育カリキュラムを作り、その子その子に合わせた教材を提供するっていうことをAIが自動的にやっています。
―――AIだと生徒それぞれへの教え方が瞬時にわかると?
瞬時に1問1問のデータを全部取りますので、問題を解くたびに「次はこの問題がいいんじゃないか、この講義がいいんじゃないか、これぐらいの難易度がいいんじゃないか」と分析して、その時々で一番合ったものをAIが自動的におすすめしてくれます。そして人間の先生には人間にしかできないこと、例えば生徒と一緒に目標を定める、「将来、こういうことやりたいから今はこれをやろうか」だとか、勉強の仕方を教えるとか、褒めたり励ましたりするとかは、人間が得意なところですので人間の先生が担います。
―――「この子は今やる気が出ている」とか「ちょっと集中力が途切れてきた」とかの表情を見るのは、人間の先生の役割なんですね?
もちろんAIでサポートできる範囲は人間の先生をサポートしていまして、例えば「atama+」で勉強する教室で「誰々さんの集中力が今、落ちていますよ」とか「誰々さんの手が止まっていますよ」とか「誰々さんは今とてもいい感じなので褒めてあげた方がいいですよ」みたいなアドバイスは先生に送っているので、先生はAIから自動的にメッセージを受け取って声をかけにいくだとか、ちょっと心配な生徒さんの様子を見にいくという動きができるようになってきています。
―――ですが、みんなが勉強好きになりますかね?
なります、なります。ぜひ「atama+」を使ってみてください。わからないことがわかる経験をするとみんな勉強好きになるものですよ。勉強が苦手って言っている人は、周囲に洗脳されていることがあって「あなたは勉強が苦手だよね」とか言われ続けるとそう思いがちです。でも、できるところまでさかのぼって少しでもできるようになる経験を積むことで「自分にも勉強ができる」となって勉強好きになると思いますよ。周りが褒めてあげること、そして自分に合った勉強法にするのが大切です。その子のレベルに合っていない勉強をしても嫌になっちゃいますので、その子が一番やらなきゃいけないところを見つけ出してそこから学習していくっていうのは大事だと思います。