声の低さに悩む女性『男性だったんですねと言われたことも…』

 この日、1人の女性が廣芝医師のもとを訪れました。水谷ゆうこさん(33)は声を高くする手術を希望しています。
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 男性として生まれた水谷さんは2020年に性別適合手術を受けました。普段はコントロールして声を高く出すようにしていますが、疲れた時や、ふとした時に出る低い声が気になるといいます。

 (水谷さん)「えーーー」
 (廣芝院長)「これがまさに男性の平均周波数ですね。100Hz前半ですね」
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 水谷さんは、手術の評判を知り、東京から京都までやってきました。性別と名前を変えて静かに暮らしたいと考えていますが、最後まで変えられないのが「声」でした。

 (水谷ゆうこさん)
 「容姿の補正があるとけっこう人って容姿に引っ張られるんですよ。声を出すと『男性だったんですね』と店員さんに飲食店とかで言われたこともありますし。あと電話とかで『男性の方ですか?』みたいなこともありますね。あとは区役所で『ご本人さまですか?』みたいな。結局声が低いことは自覚しているので、仕方ないよなと思いますけど、逆にどれくらいの高さの声だったら女性として認識されるんだろうなと受け取っちゃうので。『悔しいな』みたいな感じです」