今、様々な理由から『声を変えたい』と手術を受ける人たちが増えています。今回、取材班は京都府にある声の治療を行うクリニックと、そこに訪れた「声がかすれて出なくなってしまった男性」と「声の低さに悩む女性」の2人を取材しました。

声に悩みを持つ人が増加『声の悩みは人に理解されにくい』

 京都府京田辺市にある「京都耳鼻咽喉音聲手術医院」。その名の通り、耳や鼻、声の治療を行うクリニックです。中でも最も多いのが「声」の悩みを訴える患者です。
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 この日、診察にやってきた山本大祐さん(34)。1か月前、すい臓の手術を受けた後、声がほとんど出なくなりました。
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 実は山本さんの職業はお笑い芸人。劇場で声を張り上げることが仕事です。ところが声がかすれてほとんど出なくなったのです。
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 声を出すための「声帯」は喉仏の内側にあります。周りを軟骨に囲まれていて、空気を吸い込むと左右に開き、声を出す時は閉じます。そして声帯が振動することで声が出るのです。
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 山本さんの場合、手術の全身麻酔で気管が圧迫されて「声帯麻痺」と呼ばれる状態でした。片方の声帯が動かず、隙間ができてしまい、十分な声を出せなくなっていました。
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 (京都耳鼻咽喉音聲手術医院 廣芝新也院長)
 「声が出にくいというのは人に理解されにくいので、ドクターですらわかりづらいので。我々はそういう病気を扱っていますから気持ちはよくわかるんですけれども、意外に『声くらいいいじゃない』って言われてしまうことが気の毒というか」
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 廣芝医師は、山本さんについては自然に回復する見込みが高いと判断して、ボイストレーニングを勧めました。自宅で練習を続けた結果、少しずつ声が出るようになってきました。

 (山本大祐さん)
 「今の現代社会で声を出さないことなんて無理やし。特に声を出す職業に特化している人なんてね、余計悩みが大きいと思いますね」