やっぱり賢い『カラス』 どう寄せ付けないようにする?
鳥獣被害に詳しい長岡技術科学大学の山本麻希准教授は「カラスは私たちの想像以上に賢い」と指摘します。

【長岡技術科学大学 山本麻希准教授】
「(カラスは)鳥類の中では大脳が最も発達した動物と言われていて、非常に学習力が高い。さらに言うと、仲間との間でもコミュニケーションを取ることができるし、長期記憶も持っているので、昔あった危険なこととかも全部覚えているし、人間の顔もきっちりと識別する力を持っている。鳥類の中では集団でちゃんと意思を疎通しながら、自分でも物を考えることができるという、相当に賢いグループの鳥」
長岡市の担当者も頭を悩ませています。

【長岡市 環境部 環境政策課 里村誠課長】
「長岡市にとっては、なかなか一筋縄ではいかない存在。まだカラスを追い払う“決定打”というものが見つかっておりませんので、そういう意味では、これから試行錯誤しながら“カラスに勝ちたい”と思っています」

「今度こそは!」と本格的な撃退に乗り出した長岡市は、今年度『カラス対策』に1000万円の予算を計上。協力を仰いだ研究者のひとりが「CrowLab」の塚原直樹さんでした。

使うのはこちらのスピーカー。
鳴き声でコミュニケーションを取り合うカラスの習性を逆手に取り、仲間に危険を知らせるときの『鳴き声』を流すことで、カラスを寄せ付けないようコントロールしようというものです。

【CrowLab代表取締役 塚原直樹さん】
「カラスが警戒しているときに発する鳴き声。なかなか日本語訳するのは難しいんですけど『危ない』って言っているような感じ。周りのカラスに『気をつけろ』みたいなことを言っていたりとか、そんなようなニュアンスかなと思います」

4パターンの音声を3日おきに切り替えることで、カラスが音に慣れてしまうのを防ぎます。長岡駅周辺のビルと住宅の3か所に設置し、半年間効果をみるということです。
ところで、なぜカラスは長岡駅周辺に集まるのでしょうか。