6月24日は「UFO記念日」だ。そう聞くと、多くの読者は鼻で笑うかもしれない。しかし、一部のマニアたちは、この日盛大な宴を催すという。UFOの目撃情報が相次ぐという福島県福島市の山あいにある小さな町もその一つだ。取材を進めると、笑ってもいられない、世界的に権威ある意外な組織と、世界に名をはせた意外な人物の関わりが見えてきた…。

「CIA秘密文書」もカジュアル展示! よくわからないけど熱は感じる「UFOふれあい館」

梅雨入り前の棚田に長閑な風景が広がり、鳥のさえずりが心地よい。一見すると、なんの変哲もない田園風景が広がるエリアだ。しかし、実はここではUFOの目撃情報が相次いでいるそう。周辺では「ここにいればUFOを見るのは日常だ」なんていう声もあるらしい。目撃証言が特に多いのは千貫森という円錐形をした山周辺だ。そして、この山の中腹に「UFOふれあい館」なる施設がある。

この施設は昭和から平成への変わり目、1988~1989年に国が各自治体に1億円を交付した「ふるさと創生事業」を活用し1992年に建てられた施設で、年間2万1000人が訪れるUFOマニアには有名なスポットだ。

毎年UFO記念日にはイベントが開催される。今年も「UFOの日 特別企画」としてUFO餃子や、通常のニンニクと比べて5~10倍の大きさの“UFOガーリック”を使った焼きそばなどを販売するという。その他、月刊ムー編集長でUFO研究所 三上丈晴所長による「UFO目撃情報の概要と調査分析結果」の公表 や、三上所長と歩く千貫森ミステリーツアーと盛りだくさんな内容だ。

それにしても、広い宇宙の数ある一つ、青い地球の広い世界で、いったいなぜここではUFOの目撃情報が相次いでいるのだろうか。なにが他の場所と違うのか。「UFOふれあい館」菅野利男館長に聞いた。

「UFOふれあい館」菅野利男館長
「この千貫森の山は“だいだらぼっち”が作った山と言われています。お椀みたいなものに砂利をつめてひっくり返したから円錐状のピラミッドみたいな形なんです。その砂利に磁力が集まったのか、方位磁石が狂ってしまうほど磁場が強い山なんです。

千貫森の中心には北西から南東にかけて、変わった形の巨石が点在しています。「モアイ石」「船形石」「タイコ石」「くじら石」などと呼ばれるもので同じ物がエジプトの大ピラミッドでも発見されているんです。

そして「レイライン」という、太古の遺跡が意図的に直線状に並ぶように配置されたというイギリスの考古学者が提唱した仮説があるのですが、千貫森の巨石と神社や古墳の位置がレイライン上に配置されているんです。このライン上ではUFOが目撃されると言われているから千貫森の山全体が巨大なパラボラアンテナのような役割を果たしているのかもしれないですね」

筆者の勉強不足か、館長の説明を聞いても、なぜここにUFOが集まっているのかはちんぷんかんぷんだった。もっと館内で情報収集をすべきなのかもしれない・・・。

館内には大量のスーパーミステリー・マガジン「月刊ムー」やイギリスで見つかったミステリーサークルの麦の“サンプル”、プレアデス星団(和名:すばる星)から飛来するUFOの縮尺10分の1の模型が展示されている。ちなみにプレアデス星団のUFOは3人乗りだ。

展示の中で、ひときわ目を引くものがある。そこには、太字のペンで、「CIA秘密文書」と書かれている。CIAとは、あのアメリカの情報機関のことだろうか。“秘密”であるのに、書類が無造作に重ねられていて、展示方法はとてもカジュアル。内容は英語で、翻訳していないため不明だという。つっこみどころは満載だ。

しかし、この書類の入手方法を聞いて、筆者はおったまげた。