石川県七尾市のフグ加工業者が、三重県に出荷したゴマフグの白子の中に、有毒な部位の卵巣が混入していたことが分かりました。これまでのところ、健康被害は確認されていません。

石川県によりますと、七尾市矢田新町のフグ加工業者「山田屋」が6日に加工し、7日に複数の県外の業者に卸したゴマフグの白子41ケース・およそ123キロの中に、有毒な部位の卵巣が少なくとも1つ混入していたということです。

連絡を受けた能登中部保健所が調査したところ、41ケースのうち、29ケース分は消費者に販売されておらず、10ケース分はこれまでに混入がないことが確認されています。

残る2ケース分は三重県四日市市のスーパー「タチヤ四日市店」で8日、小分けにして販売され、四日市市保健所によりますと、4つのパックのうち3つは消費者と連絡が取れたものの、1つは回収できていないということです。

保健所によりますと、フグの卵巣には猛毒のテトロドトキシンが含まれ、食べると口や指先にしびれが起こり、死に至る危険性もあります。

これまでに健康被害は確認されていませんが、能登中部保健所は山田屋に対し確実な自主回収と原因究明、再発防止を指導しました。