離職者が増加…業界全体で「スキル持つ人材」が不足

 いまからちょうど1年前、ようやく空港に戻ることができました。ただ、その頃から状況が変わり始めます。コロナ禍で航空業界は不安定とみられ、空港スタッフの離職者が増えた一方で、少しずつ回復してきた航空需要に伴い、今度は業界全体でスキルを持つ人材の不足に悩まされることになったのです。

 (スイスポートジャパン・企画管理部 友野浩行さん)
 「復便(定期便の再開)の状況が急激にかえってきている状態なので、それに対して我々も採用を強化していますが、なかなか経験(を積む)ということが時間がかかってしまうこともありますので、そことのギャップのなかで人手不足が生じていると感じております。地上職員がいてお客さまを案内したり荷物を入れたりするということをやらないと飛行機自体が飛ばないので、非常に重要なポジションだと思っております」
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 この会社でも今年4月、新卒で85人を採用。1日でも早く戦力になってもらうべく先輩が指導する日々です。

 (今年4月に入社した社員)
 「(入社して)1か月ちょっとです。責任感のある仕事で大変なんですけど、楽しみながらしています」
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 午後、入社4年目の松下さんも新人の研修にあたります。向かったのは搭乗ゲート。到着する飛行機から乗客を安全に出口へ誘導する重要な仕事です。

 (中途採用の社員)「到着のお客さまと出発のお客さまが一緒にならないように、出発扉と到着扉を同時に開けないこと」
    (松下さん)「一番大事です」

 ほかの業種から入社した未経験者の中途採用も多いので、細かい点もしっかり教えます。

 (中途採用の社員)「カーゴの方、どうぞ」
    (松下さん)「『ティーウェイ』ってつけたほうがいいよ」
 (中途採用の社員)「『ティーウェイ』カーゴの方、どうぞ」

 (中途採用で今年5月に入社した社員)
 「本当に始まったばかりなので、何もかもが注意の連続ですね。まだ知らないことのほうが多いです」