コロナ禍で業務なくなり化粧品店に出向『ショップから飛行機を見て悲しくなった』
慌ただしく午前中の仕事を終えた松下さん。昼休み、お弁当をいただきます。
(松下梨紗さん)
「きのうの残り物しか入っていないです。手作りです」
松下さんが入社したのは2019年12月。「コロナ禍」直前のことでした。
(松下梨紗さん)
「(2019年)12月は一番ピークでお客さまが多かったと思うんですけど、(2020年)1~2月くらいからだんだんお客さまが減ってきて。やっと慣れてきて仕事も楽しくなってきたくらいで仕事がなくなってしまったので、すごく悲しかったですね」
2020年になると新型コロナウイルスの感染が拡大。その影響で関空の国際線は運休や減便が相次ぎ、出発ロビーは暗くひっそりとしたこれまでに見たこともない光景になりました。
この会社も空港での仕事がなくなり、多くの社員が異業種へ出向。松下さんも関空の対岸にある「りんくうアウトレット」内の化粧品店などで1年と1か月間仕事をしていました。
(出向時の松下さん)
「販売業が初めてですので不安な気持ちもあるんですけど、精いっぱい頑張ろうと思います」
こう話していた松下さん。当時を振り返ると…。
(松下梨紗さん)
「複雑ですね。空港に帰っても仕事がないので、いま頑張ること、それしかないとわかっていたんですけど、ちょうど飛行機が見えるショップだったんですよ。それを見ながら悲しくなったのを覚えています」