地元の有志たちが“三田牛の革をブランド化”するプロジェクトを立ち上げ

 このままでは三田が誇るブランド牛は衰退の一途を辿ってしまう。地元では危機感が募る中、三田市内でクリーニング店を営んでいる尾崎勝浩さん(38)が“ある発案”をしました。

 (クリーニング店経営 尾崎勝浩さん)
 「街に活気がなければ事業活動自体もうまくいかないのかなと思っている。『三田の名産といえば三田牛』と言えるものだと思いますし、誇りだと思っています」
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 尾崎さんはクリーニングとともに革製品のメンテナンスも行っていて、三田牛の「革」を『ブランド化』するプロジェクトを立ち上げたのです。
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 見せてもらった三田牛の革「三田レザー」は、虫に刺されたような痕や牛同士の接触でできるキズはなく、薄いながらもしっかりとしています。

 (尾崎勝浩さん)
 「キズが少なくてきめが細かいというのがあるので、小物とか製品にしたときに肌触りやなじみの良さが出るなと」
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 三田牛は小柄なことから、これまで革製品には不向きとされ、「価値がないもの」として処分されてきました。しかし、気性が荒くない雌牛が多いことや、農家が1頭1頭丁寧にブラシを掛けて育てていることに目を付け、きめ細やかな革が取れると考えたのです。

 (尾崎勝浩さん)
 「革は一生もの。生産農家さんが一生懸命育てられた牛が余すことなく使われて、ずっと形としてこの世に存在し続けるということは価値のあることではないのかなと思っています」