■プーチン大統領の後継?36歳が報道された意味
このような、ウクライナの勝ちを心配するような戦況の中、海外のロシア語メディアがこんな記事を配信した。
“プーチン大統領の後継者か”
ここで紹介されていたのは36歳の男性。新財閥オリガルヒを父に持ち、現在プーチン氏の補佐役で旧KGBのFSBとも親しい人物。世界が注目する5月9日の戦勝記念日、プーチン氏の演説の後、ピッタリと横に付き親しげに会話をしていた姿が世界に配信された。時にプーチン氏の腰に手を当てるようなしぐさも見せていたことなどから、ただモノではない…後継者ではないかと言われたのだ。
防衛研究所 兵頭慎治 政策研究部長
「プーチン大統領が後継を指名するタイミングというのがある。体調が絡んでくるんですが、もし問題がなく、任期を全うするとなるとまだ2年後ですから、今の段階で後継者を示唆するというのは早すぎるんです。それをやってしまったらレームダックしてしまう。これまでの動きを見ていると、むしろそういう憶測が出ないように細心の注意を払ってきた。プーチン大統領が任期を全うできるかどうかが一つの判断材料なんですが、この男性がふさわしいのかどうかについては、親がオリガルヒだとかFSBと親しいとか、いくつかの条件はクリアしているのは確か。しかし政治経験もないし、若すぎるというのもあるし…(中略)ただ、この映像は、たまたま親しい姿を撮られたんじゃなくて、プーチン大統領の何らかの政治意図はあると思うんです」
ウクライナの戦いの行方とともにプーチン氏の今後は果たして…
(BS-TBS 『報道1930』 5月17日放送より)