感染者数は減っても後遺症患者は減らず『痛みがつらくて死んでしまいたい』

 コロナ後遺症で苦しんでいるのは子どもだけではない。東京都渋谷区にある「ヒラハタクリニック」。これまで約6000人のコロナ後遺症患者を診察してきた。

 (医師)「前回の漢方はどうでしたかね?」
 (患者)「劇的に変化はないです」
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 (ヒラハタクリニック 平畑光一院長)
 「コロナの感染者数は減ってはいますが、後遺症の患者さんが減ったという印象はまるでないですね。むしろ増えている可能性があるかもしれない。オンライン診療なんかは特に1日何十人もお断りするっていう状況がずっと続いてしまっているので」

 クリニックを訪れる後遺症患者の多くは、社会生活に大きな影響を受けているという。

 (平畑光一院長)
 「仕事を失ってしまった人が300人以上いらっしゃるという状況です。休職になっている人が1400人近い。給料が減る形で影響が出てしまっている方が来院患者の7割弱ということになります」
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 去年2月に家庭内感染で新型コロナウイルスに感染した40代のAさん。コロナ後遺症により約1年間、全身の激しい痛みなどの症状に悩まされている。

 (コロナ後遺症患者のAさん)
 「痛みがつらくて。もうこの痛みを体験したくないから死んでしまいたいって、そんなこと思っちゃいけないんですけど、思ってしまうこともあります」

 仕事は現在休職中で、家事もほとんどできなくなってしまったという。

 (コロナ後遺症患者のAさん)
 「(ひざに貼っているのは)これ冷えピタですが、痛いところに貼って冷やして何とか痛みをごまかしているという感じです。本当に人生が狂ってしまった」