「新年までにバフムトを占領しなければならないと言われたんです。私は負傷者を救助し、遺体を回収していました。最も多い日で1日40体の遺体を運びました。目の前で人が、友達が死んだ時は恐ろしかった。次に殺されるのは自分だといつも思っていました」

3か月間で目にした仲間の遺体は数千にのぼったと話します。毎日のように「逃げたい」と考えたものの、頭をよぎったのは仲間うちで語られていたこんな話でした。

「そんなことをしたら『銃で殺される』と。仲間も隊長も言っていました。与えられた任務をこなさなければならなかった。やるしかなかったのです」

男性はこれまで「ウクライナ政府がロシア語を話す住人を虐殺している」というロシアの言い分を信じていましたが、その考えにも変化があったと話します。

捕虜になったワグネル戦闘員
「これは何のための戦争なのか、わからない。罪のない子どもやお年寄り、民間人が死んでいるからです。早く終わってほしい。それだけです」