原発事故に伴う避難指示が今年3月に解除された福島県浪江町の室原(むろはら)地区で、5日、営農再開に向け13年ぶりに田植えが行われました。
坂本明優記者「のどかな景色が広がる浪江町室原地区です。きょう、13年ぶりにコメの試験栽培が始まりました」
田植えが行われたのは、今年の3月末に避難指示が解除された浪江町室原地区です。この地区では、去年から営農再開に向けた試験栽培を行う予定でしたが、去年3月の福島県沖地震で水路が被害を受け、延期となっていました。
田植えが行われるのは13年ぶりで、5日はこの地区に住む吉田公明さんが、およそ800平方メートルの田んぼに田植え機を使って苗を植えました。
吉田公明さん(66)「あと何年もしたら(稲作)できないと思うので、若い人でやりたい人がいれば協力したい」
コメは、9月下旬ごろまでに収穫され、放射性物質の検査が行われます。町では、2年後の出荷制限の解除を目指し、コメの試験栽培を続けるとしています。