意外と知らない「蚊」の生態

蚊は世界に3000種類、日本に100種類ほど生息しています。
主に血を吸う蚊というのは、20種類。この20種類がさらに、夕方から夜間に屋内で人の血を狙うイエカ類、昼間にやぶなどの外で生息するヤブカ類、この二つに分類されます。
血を吸うのはメスだけ。血を吸う理由は、卵を産むための吸血活動だということなんです。
長島教授:
普段はメスも蜜とかを飲んでるんです。産卵が近づいてくると、どうしても栄養の効率の高い、血液を吸いたくなる。もちろん人間だけじゃなくていろんな哺乳類の血液を吸います。
蚊は、イエカ類もヤブカ類も、大体5月から11月ぐらいが活動期間。
イエカ類は成虫のまま冬を越しますが、ヤブカ類は産んだ卵が冬を越し、成虫はみんな死にます。
成虫で越冬するイエカ類は、屋外だと岩場や下水の近く、屋内だとクローゼットや靴箱の壁面などにピタッとくっついたまま冬を越している蚊がいる可能性があるということなんです。
靴箱の壁に張りついて越冬する蚊も

恵俊彰:
動かないままずっといる?
長島教授:
そういうことです。下駄箱は結構いますよ。
恵俊彰:
蚊は何にも食べなくて平気なんですか?
長島教授:
越冬中は特にいらないですね。何も飲まず食わずでOKです。気温が上がってくると水を吸ったり、産卵が近づくと、血液を吸いたくなる。
蚊は、暖かくなってくると活動を開始します。
イエカ類は気温が20度以上で活動を開始。そしてヤブヤ類は気温15℃以上でふ化して20℃以上で活動を開始するのが通常だということです。
長島教授によりますと「3月の上旬に気温が20度以上の日と雨が降った日が重なり、1か月以上早く活動しやすい状況が起きていた」ということなので、今年は例年より少し早く活動が開始されてしまったということなんです。
恵俊彰:
こんなに天気良くて暑くても、蚊は元気なんですか?
長島教授:
暑すぎたら駄目なんですよ。35度を超えると彼らは活動しなくなるんです。そして風に弱いんですよ。風の強い日は行楽日和。