“タイミングが良すぎる” 関西電力から新電力顧客への「営業電話」

“被害者”とも言える「新電力」側は今回の事態をどう見ているのだろうか。京都市に事業所を置く「TERA Energy(テラエナジー)」。僧侶が立ち上げた異色の「新電力」だが、社長の竹本了悟氏は、“顧客情報が関電に漏れているのではないか”と感じる場面が、以前からあったという。

(TERA Energy 竹本了悟社長)
「正直な話、数年前から、お客さんに対して、関電と名乗る電話で営業が入るという事例は多く聞いていましたので。たとえば、テラエナジーに電気を切り替えた顧客に対し、1か月とか少し経ったタイミングで、関電と名乗る営業の電話がかかってきて、 “今の契約よりもメリットがある契約に切り替えることができますよ”という営業電話がかかるという事例は、いくつか聞いていますね。(新電力に)契約を切り替えた顧客に、しばらくしてすぐに連絡が入るという事例は、テラエナジーだけではなくて、周辺の新電力の方々からも情報としては入っていたので」
「独占から(自由化に)移行してきた流れがありますので、新電力側というのは “巨人に蟻がぶつかっていく”というぐらい、不利な状況で電力小売ビジネスを展開することになっています。そうした中で、一番力を持っているところが、ルール無視でそういうこと(不正閲覧)をやるような業界なんだなということに対しては、非常に残念に思いますし、一刻も早く改善してほしいと思っています」