両立難しい“管理”と“保護” 新たな組織が必要との声も

日本の難民認定について、根本的な問題も指摘されています。

“入国管理”の立場から見ると、「ニセモノを絶対に認めない」という考え方になる。
“難民保護”の立場から見れば、「ホンモノの難民を不認定にしてはならない」。つまり、証拠が足りないとか、疑わしいとかいう人でも、“難民かもしれない”という姿勢が重要になってくるわけです。

日本の入管庁というのは、この両方を担っていて、明治学院大学(国際人権法)の 阿部浩己 教授は、「両立は極めて難しい。入管庁から独立した組織が難民認定に関しては必要ではないか」という提言をしています。

これは、日本が外国人とどう社会を作っていくのか、人権を尊重して寛容な国になれるのかどうか、という国のあり方まで問われる問題なので、国会で十分な審議を尽くしてほしいと思います。