国連が掲げる17の持続可能な開発目標「SDGs」SDGsウィーク4日目は、12番「つくる責任つかう責任」と15番「陸の豊かさも守ろう」です。

青森県平川市の企業が木材を加工したときに出る「端材(はざい)」を有効活用するために木製の段ボールを生み出しました。
木を加工する際、大量に出ていた端材、これを木製の段ボールとして再生した「e・wood+(イーウッドプラス)」。


開発したのは平川市で建築資材の卸売りをしている今井産業です。


今井産業の主力商品は、山で伐採した原木を家具や住宅用に加工した薄い板、化粧単板です。

この化粧単板は丸太一本のうち35パーセントほどしかとれず残り65パーセントの端材は1日で実に8トンもでます。その処理が大きな課題となっていて、複数の薄い板を重ねた合板を作っていますが、それでも残った木材は工場の機械を動かす燃料として使っていました。この端材をより有効に活用しようと動いたのが顧問の今井公文さんです。


※今井産業顧問 今井公文さん
「グループ企業として薄い板を生産している工場で毎日のように残材がでる。毎日眺めているうちに何か作れないかなと」


今井さんが目指したのは、木材でありながら軽くて持ち運びに便利な商品を作ることでした。そこで、鍵となったのがこの段ボールのような連続した波型の構造です。


ただ、これを木材で実現するのは苦労の連続でした。木は一本ごとに癖があり、割れないようにしながら波型に加工するのには開発の着手から7年の歳月を要しました。

「波型に折れてくるんですけど、平滑には出てこない。木の癖や曲げやすい部分と曲げにくい部分があるので、さらにこの成形プレスで水分量を5パーセントに落とす。その時点で平滑になる」