■タバコを分解してみると・・・

一体何なんだろう・・・?

タバコといえば、ということで、JT(日本たばこ産業株式会社)のホームページを見てみると、紙巻タバコの構造、という図があった。

紙巻タバコの構造 (JTホームページより)


説明によると、私がよく路上で発見する“タバコの一部”は「フィルター」と呼ばれるもので、「煙を濾過してタールやニコチンを減らし、味をまろやかにするもの」なのだそうだ。タバコの中身は全て葉っぱではなかったのか・・・。確認するために、喫煙者の同僚にタバコを1本もらい、分解してみることにした。

1本あたりいくらだろう・・・気前よくくれた同僚に感謝しながらカット
吸い口の部分は葉がつまっている部分より固い そしてナゾの点線


タバコの吸い口の方を触ってみると明らかに他の部分より固い。そこで切り離して紙をはがしてみた。

巻紙の点線のところではつに分かれていた 右側のフィルターは活性炭(チャコール)がまぶしてある


すると、口につけて吸う部分に真っ白な発砲スチロールのようなものが1つ。それに並んで黒い粒(活性炭=チャコール)がまぶしてある白い発砲スチロールのようなものが1つ入っていた。これが「フィルター」なのか!

実はこの「フィルター」は紙ではなく「アセテート」という繊維でできている。アセテートは、原料はセルロースという天然素材だが、化学反応させて繊維状に加工したものなので「半合成繊維」と呼ばれているのだそうだ。アセテートは眼鏡のフレームなどにも使われているプラスチックの一種なのである。

だから、ポイ捨てされたタバコのうち、巻紙やタバコの葉は風化されていっても、プラスチックであるフィルターだけがそのまま残ってしまうのだ。

これがフィルターだということがわかって以降、ゴミを拾っている時に娘の口から「あ、フィルターだ」「こっちにもフィルター」「フィルター有りすぎ(怒)」という言葉が多々聞かれるようになった。それだけ、フィルターは風化されない、ということなのだろう。では、いったいどれくらいの期間残るのだろうか。