「全部あの人の指示で動いていた」Aが語った“別の人物の存在”

また新たな被害者が出てしまうのではないか…安田さんが被害者たちに情報提供を呼びかけ続けたところ、まさに今、Aから水槽を買うため、A本人とやりとりを続けているという人物がいたのです。

これはAと接触できる千載一遇のチャンス…そもそも本当に水槽を売る気はあったのか。その人物を通じ、Aに粘り強く、何度も何度も訴え続けた安田さん。すると、A本人から電話がかかってきたのです。

被害者の会 代表 安田さん:「今どこ?」

A:「ちょっと仕事が終わらなくて…」

安田さん:「そんなもん俺時間あけて待ってるんやで。遅くなってもいいからおいでーな!」

A:「ちょっと今すぐ準備して」

これまで、被害者からの連絡を無視し、散々逃げ回っていたA。それが一転、会って話がしたいというのです。

Aから重要な証言が引き出せるかもしれない。証拠として残したいという被害者側の要望もあり、私たちは現場を取材することにしました。

安田さん:「まずな、音信不通が1年も2年もっていうのは、そこはどうや。なんで連絡しない?」

A:「返せる人は返しているのですが…」

安田さん:「なんで納品できへんの?」

A:「僕は早くつくって届けたいのですが…」

歯切れの悪いA。ここで初めて、“新たな別の人物”Xの存在を口にします。

安田さん:「(水槽は)誰がつくりよってん?」

A:「僕とXさん2人で」

説明によると、Aは主にSNSやネット販売サイトで、客とのやりとりや代金を集金する「販売」を担当。一方、水槽の「製造」は、Xが主に担当。未納の原因は、その「X」にあると主張したのです。

A:「(Xは)全然納品してくれてないので、正直に全部喋って、僕はお金は取り分はもちろんもらっていますが、9割はXさんなので、僕は販売。僕は売った分はもらいますけど。僕は基本的には全部あの人の指示で動いていたので」