「ロシアが大きな北朝鮮になりつつある」

プーチン氏は戦争を長期化することで西側が支援疲れや経済的に疲弊することを待っているという見方もあるが、言論統制・情報統制を厳しくすることで自国民、特に若者の心が離れていくのではないだろうか。

元陸上自衛隊東部方面総監 渡部悦和氏
「プーチン氏のロシアは旧ソビエト連邦のようなもの。表現の自由はないし、様々な基本的人権が抑圧される国家になっている。バイデン大統領は、この戦争というのは民主主義国家と権威主義国家の戦いだと言っています。ロシアとか中国とか北朝鮮とかイラン…。まさに、ロシアが大きな北朝鮮になりつつある感じがするんですよ。そして、もう一つの言葉は、権威は腐敗する。絶対的権力は絶対に腐敗するんです。これがプーチン大統領にも言える。20年前、プーチン大統領が出てきた時はまだマシだった。でも20年たった今、やっぱり腐敗してる。旧ソ連に戻るような社会を作っているような気がするんです」

2022年の9月、動員令が出された直後にロシアの人材企業が行った調査ではIT系で働く人の25%が出国を考えていると答え、実際そのうちの6%がその時点で国外に出てしまっていた。その時から戦況は悪くなっていて、ロシアからの“人材”流出は深刻になっているという。言論統制がより強くなり、ロシア国内に不満分子がいなくなったように見えるようになった社会で、プーチン体制はもっと強固になっていくということなのだろうか。

(BS-TBS 『報道1930』 2月21日放送より)