「スポーツではあるがお祭りだと思って」大会立ち上げ当初の思い

 こうした過熱ぶりを、複雑な心境で見つめてきた人もいます。大文字駅伝の立ち上げに携わった中川善彦さん。当初、大会に込めていた思いは全く違うものだったと話します。

 (中川善彦さん)
 「(当初の会議で)『スポーツではあるけれども、お祭りだと思ってください』というようなことを僕が言ったことを覚えていますね。競技会ではない。それは楽しいやろうなと思いました」

 約30年前の1994年。始まって間もない頃の第8回大会で、京都の小学生に交じって参加していたのは、外国の子どもたちです。

 パリやキーウなど姉妹都市の学校を招待し、まさにお祭りムードでした。ところが、徐々に優勝を追い求める学校が増えるなど、大会のあり方は変化していったのです。

 (中川善彦さん)
 「過熱化というのはちょっと予想しませんでしたね。まさかこんなに過熱…過熱というかすごいことになるとは思ってもいなくて」