天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが公式訪問先のラオスから帰国されました。

愛子さまは、きょう(22日)午前7時ごろ、成田空港に到着し、ラオス公式訪問の日程を終えられました。

日本時間きのう(21日)午後11時前に民間機でビエンチャンのワッタイ国際空港を出発し、ベトナム・ハノイを経由しての帰国となりました。

愛子さまは、今月17日からラオスを訪問していて、首都・ビエンチャンでトンルン国家主席の表敬訪問やソーンサイ首相との面会などにのぞまれました。また、晩さん会にも出席し、自身初となる海外でのスピーチではラオス語で乾杯の発声もされました。

また、市内ではベトナム戦争時の不発弾被害を伝える資料館や、日本語教育を行う学校なども視察されています。

20日には、町全体が世界遺産の古都ルアンパバーンを日帰り訪問し、シェントーン寺院や日本が支援する小児病院などを訪ねたほか、県党書記主催の昼食会にも出席されました。

愛子さまの海外公務は今回が初めてで、皇室によるラオス訪問は2012年の天皇陛下(当時、皇太子)以来13年ぶりでした。


以下、愛子さまが寄せられた感想全文です。

この度、日本とラオスの外交関係樹立70周年に当たり、ラオス政府のお招きでラオスを公式訪問できましたことを大変嬉しく思います。トンルン国家主席、パーニー国家副主席及びソンサイ首相を始めとするラオス政府の方々に温かくお迎えいただき、晩餐会や午餐会を催していただくとともに、私の旅の安全と将来の幸せを祈願する「バーシー・スークワン」の儀式を執り行っていただくなど、心のこもったおもてなしを頂いたことに深く感謝申し上げます。また、行く先々でラオス国民の皆様に歓迎していただいたことにも心から御礼を申し上げます。

今回、凱旋門や国立博物館、ラオ・シルク・レジデンスを訪れ、ラオスの豊かな歴史や文化に触れるとともに、タートルアン大塔やシェントーン寺院では、伝統的な祈りの場の厳かな雰囲気や優美な建築が深く心に残りました。また、クワンシーの滝ではラオスの大自然の力強さや美しさを肌で感じることができました。

COPEビジターセンターへの訪問では、約半世紀前に投下された不発弾が、今もラオスの社会・経済発展の大きな妨げになっている現状について理解を深めることができました。この深刻な問題に対して、日本の政府や民間の方々による息の長い支援が行われていることに感銘を受けました。また、ラオフレンズ小児病院への訪問を通じて、日本のNPOの活動が地域の子供たちの命と健康を守る大切な役割を果たしていることを嬉しく思いました。

今回の訪問では、日本とラオスの交流に様々な形で携ってこられている幅広い年代の方々と直接お話しする機会もあり、両国の友好親善関係が人々の交流を通じて育まれ、発展してきたことを実感しました。また、武道センターや日本語パートナーズ受入校の視察、さらにはイッサラポン演奏団の演奏鑑賞において、ラオスの若い人々や子どもたちと交流することもでき、両国の豊かな交流が若い世代にもしっかりと根付いていることを心強く感じました。今回の私の訪問をきっかけとして、これまで多くの方々により築かれてきた交流の絆が更に深まっていくとともに、日本とラオスの将来の交流の輪がより大きく広がっていくこととなれば幸いです。

今回は私にとって初めての外国公式訪問でしたが、ラオスの国民の皆様の温かい人柄やお心遣いにより、充実した心に残る訪問となりました。そして、それぞれの訪問先で、日本ではできないような、多くの貴重な経験をさせていただいたことも有り難く思っております。今回の訪問のためにご尽力いただき、心を寄せてくださった皆様に、改めまして心から感謝を申し上げます。私も、上皇上皇后両陛下、天皇皇后両陛下を始め、皇室の方々の歩みを受け継いでいく思いを新たにするとともに、この度の訪問により、両国の国民の相互理解や関心が更に深まり、日本とラオスの友好親善と協力の関係がより一層進展することを心から願っています。