国民が積極的愛国者に 徴兵登録事務所は戦場に行きたい人であふれるほど

ーー大多数とは、約70%を占める一般国民と、徐々に一般国民の味方になりつつあるエリートのことだということですね。

その通りです。この1年間で国民が変わりました。戦争が始まったということを認識するのに時間がかかったが、今国民は徐々に動き出しました。(部分的)動員が行われ、志願兵が増えています。つい最近ドンバスではロシア志願兵部隊が編成されました。
 
徴兵登録事務所、特に地方の徴兵登録事務所は戦場に行きたい人であふれています。最初からそうだったわけではないが、受動的な愛国者は積極的な愛国者になり、国民は変化しています。

国民は元々愛国者であるが、大半が愛国者ではなかったエリートは激変しています。シロビキ等もいるのですべてのエリートは反ロシアだったとも言えないが、大半は反ロシアでした。彼らは欧米、ウクライナの考えに共感し、一般国民を嫌っていたし今も嫌っています。
 
エリートが愛国者に変化するのは中々難しいが、過去に70:20だったのがもう半々ぐらいになったと思います。

エリートも愛国者が増加 全国民の80%は「勝利するまで戦争を続けるべきだと確信」

ーーでは、一般国民とエリートを含むすべての人の中で特別軍事作戦を支持している割合はどれぐらいでしょうか?

71%だと思います。これは直近30年間で「ロシアは欧米文明の一部であるのか、独立した文明の一部であるのか?」という質問に対し後者を選ぶ人達で、この割合は変わっていないと思います。割合は変わっていないが、中身は変化します。

エリートの割合は小さいが、その影響力はとても大きいです。エリートの中の(特別軍事作戦の支持者の)割合が増加しており、これは質的な変化である。支持者の割合が増加したのではない。一般国民の中に作戦に失望した人、不満になった人、(喪失の)で悲しむ人、その悲しみに耐えられなかった人、困惑した人がいます。しかしロシアの人口の規模を考慮すれば、71%という定数は(問題ないが)その71%の中身が変化しています。
 
エリートの中の愛国者が増加しているが、それは様々な変化につながります。(一般国民だけで構成される)71%はここ30年間も何の影響力を持っておらず、ひたすらプーチンを支持し、そのおかげでプーチンはエリートの間で自分の立場を強化してきました。
 
あの大多数がいなければ、プーチンの今の実績は存在していなかった。彼は大多数に頼り、それを政権の土台にしています。エリートは反プーチンで反一般国民の行動をとっていました。そのため、特別軍事作戦の支持者の変化は量的変化ではなく、質的変化であることが重要なポイントなのに、それは外部の人が見逃しがちなポイントで、数値だけで表現できない質的な変化です。
 
現時点では全国民の80%ぐらいは勝利するまでウクライナで行われている対欧米の戦争を続けるべきだと確信していると思います。80%です。当然ながら、(状況を)理解していない人、親欧米であり続ける等の人で構成される20%も存在します。
 
彼らも過激化し、欧米やウクライナの呼びかけでテロ組織に入り始めます。彼らは大多数から離れていきます。受動的に抵抗している人やオープンに抵抗しようとする人がいて、後者は素早く処理されます。
 
今ロシア社会の中で活発な動きが起きています。(中編後編を読む)

(BS-TBS 『報道1930』 2月10日放送より)