登院停止では”意味がない”? なぜ歳費は支払われる?

山内キャスター:
それで懲罰委員会で何らかのペナルティをということですが、今話題になっているのは、そもそも休み続けているガーシー議員に対して「登院停止」の意味があるのかという点です。
登院停止というのは、本会議や委員会などへ出席することができないものです(※最長30日)。
そもそも出席していない人に停止をしても何も効果はないのではないか?
さらに、先ほどの歳費はどうなっているのかというと…歳費の支払いを止める法律上の規定は、今のところありません。なので、出席してもしなくても、停止になっても歳費は支払われています。
ちなみに、これまで支払われた歳費などの総額は、▼1761万7590円(2月10日時点)となっています。
では、なぜこのようになっているのか。「制度としてガーシー議員のように登院を拒否する事態を想定してこなかった」ことが1つではないかと星さんは指摘しています。
また国会議員の中でも、正当な理由なく国会を欠席する議員に対しては、歳費の支払いを停止できる措置などを検討するなどルールを変えていくのも1つではないかという動きは出てきています。
ガーシー議員の除名の可能性は?

では、さらに処分が重くなって「除名」の可能性はあるのでしょうか?
調べてみたところ、これまで除名が適用されたのは2例のみで、どちらも1950年代の古い話です。
▼1950年 親米博愛勤労党・小川友三参院議員
“極めてまじめさを欠く発言”に加え、本会議で予算案に反対を表明をしたが、採決では賛成票を投じる
▼1951年 共産党・川上貫一衆院議員
GHQの占領政策を批判
演説内容も捏造と指摘され、「陳謝」の処分出るも拒否
では、ガーシー議員の処分はどうなるのでしょうか?
一部国会内では、ガーシー議員に対して「陳謝」を求めた上で、それに応じなければ「除名」とする案も出ているそうです。
ただ、選挙で選ばれた議員です。星さんも「28万以上の票を獲得している事実はある。段階踏んで対応する必要。今後は有権者の良識が求められる」と話しています。
日比麻音子キャスター:
歳費は支払われ続けている。想定していなかったとはいえ、想定をするにはまたさらに時間がかかるということですよね?
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
新しい法律を作っても、遡及する、もっと前から遡ってやることはなかなか難しいですが、そういう意味では想定していない事態が次々と起きているということですよね。
ただ、いきなり除名はなかなか難しいので、ガーシーさんのやっている活動は不当だと国会の総意として示す必要があると思いますね。