学校側が翔さんの自宅へ 母が自ら質問「いじめはあったんでしょうか?」

 去年10月、中学校の校長と教育委員会の担当者が自宅を訪ねてきた。学校側が家に入るのは初めてだった。

 (校長)「お母さんの悲しみの深さというのは、それを思いますと本当にお言葉が出ないというのが正直なところなんですけれども。今回はこうしてまずはお悔やみを申し上げたい」

 第三者委員会による調査をずっと求めてきた千栄子さん。実現しない中、息子の死の真相を知ろうと、自らの口で質問を投げかけた。

 (千栄子さん)「亡くなったことをクラスメイトに伝えられずにいた翔君の気持ちはどのようにお考えですか?」
    (校長)「申し訳ないですけども、ここではちょっと答えを控えさせてください」
 (千栄子さん)「翔君に対するいじめはあったんでしょうか?」
    (校長)「申し訳ないですけども、ここで答えるのは控えさせてください」

 (教育委員会 指導課長)「我々も調査を受ける立場になる中で、あのときこう言っていましたよねという話が今後またいろいろ出てくるわけです。個人の判断の中での反射的なお答えは、なかなかできづらい状況になっていることはご理解ください」

 調査に影響が出る、答えは差し控える、これを繰り返すだけだった。