市の担当者は再調査について「4つ目の結果が出るだけなので検証には至らない」

 解体工事をめぐる“アスベストの見落とし”と“工事費の増額”。神戸市の対応に問題はなかったのか、担当者に話を聞きました。

 (神戸市・住宅建設課 名倉正人課長)
 「(Qアスベストの見落としが起きたのはどうして?)請負業者が指示を失念していたとともに、神戸市としましても調査結果がどうであったかという確認が漏れておりましたので、それが一番の原因だと考えています。今回、結果として5億円の増額になりましたけども、必要な事業であると認識しております」

 3回の調査で結果が一致していないことについては、次のように述べました。

 (神戸市・住宅建設課 名倉正人課長)
 「一方が正しくて一方が間違いであるというような検証はできないというところも専門家からは伺っています。(再調査すると)4つ目の結果が出るというだけのことなので検証には至らないと考えております」

「闇に葬られていた可能性は大きい」医師は検証の必要性を訴える

 計画がストップしていた市営住宅の4号棟は、今年2月に工事が始まりました。
 今後も老朽化した建物の取り壊しは増える中で、“なぜアスベストを見落としたのかも含め検証をしてほしい”と武村さんも指摘しています。

 (武村義人医師)
 「『第三者委員会で調べてもう1回ちゃんと(検証)してください』ということについては、神戸市は『それはしない』と。(アスベストが)1週間とか10日とか1か月で被害が出るようなものであればそれは(原因が)すぐわかりますけど、闇のうちに葬られていた可能性は大きいです。だからすごく怖いです」