「僕らだけつらい思いして、理不尽すぎ」中1男子生徒が発したSOS
夏休みが明けた頃、「自分が小学校で不登校だった理由をクラス全員に話してほしい」と担任に伝えた。しかし、できないと言われ、その後、中学も不登校になった。
翔さんと千栄子さんは、学校や教育委員会に対し、転校させてほしいと求めたが、願いは受け入れられなかった。
泉南市教育委員会は「翔さんが登校できる状態にならないと転校の判断ができなかった」と釈明する。

泉南市教育委員会事務局 岡田教育部長
「せめて今の学校に来られる状態になったうえで、この状況だったら(学校を)変わっても構わないという話ができるのかなと」
記者
「まず今の学校に行けるようにというのは、そもそも無理な話では?」

岡田教育部長
「例えば病院の診断書があるとか、そういう場合ならば話は別になると思う」
精神疾患を患っていることを証明する医師の診断書などがあれば、転校の判断ができたとしている。
学校や教育委員会に自ら掛け合っても、受け入れられなかった翔さん。行政や民間の複数の窓口にも助けを求めていた事が亡くなった後、分かった。
千栄子さん
「相談していたメッセージが何個か出てきている」
2021年10月、弁護士会が設けているLINE相談窓口に送っていたメッセージ。兄弟でいじめられていたことを書き込んでいる。

「6年の1年間学校に行けなく、修学旅行にも卒業式も出られず、卒業証書ももらえなかった。・・・僕らだけつらい思いして、理不尽すぎ」
亡くなる2か月前には、大阪府の相談窓口にも転校したいと訴えていた。

「市の教育委員会に言うけど、ダメの一点張りで、あげく他の仕事があるから対応できないと、放ったらかしです」

自殺予防の活動をしている団体にもメールを送っていた。しかし、具体的な解決にはつながらなかった。