熊本地震で被災し、石垣の修復が必要とされる熊本城の宇土櫓(うとやぐら)について、新たな復旧案が示されました。

2月1日に開かれた熊本城文化財修復検討委員会で示されたのは、石垣を外側から押さえ内部の緩みなどを補強する復旧案です。

石垣の復旧については大規模に解体する案も提案されていますが、宇土櫓は建造物だけでなく石垣が埋まっている地盤も重要文化財に含まれるため、大規模な解体はその文化的価値を損なう恐れがあると指摘されていました。

ただ、今回示された外側から補強する案も、石垣の価値は保存できるとした一方、補強に伴う地盤沈下など景観への影響は無視できないとし、検討委員会は今後、大規模に解体する案と比較した上で最終的な復旧案を決定する方針です。