裁判の差し戻し…改めて「強盗目的ではなかった」と主張
(山田被告)「大島さん夫妻の命を奪ったことは、ものすごく後悔した。裁判書類で司法解剖の写真を見た時は痛ましかった。自分が原因でそうなったのだが、写真を直視できなかった。自分の罪は重く、命の儚さを感じた。もともと自分が死刑になることは受け入れていたが、余命宣告をされたことで命の尊さを身近に感じる。」
「大島たみ子さんの言葉でカッとなってしまったが、その時は理性が働かなかった。言い訳になってしまうが、いろいろなタイミングが重なってしまった。遺族に対しては、自分がしたこと(殺人)は非を認める」

自らの死を意識したことで、命の尊さを感じるようになった山田被告。
差し戻し審では「強盗目的ではなかった」ことを改めて主張したいと話した。
山田被告「世の中にえん罪はあるもの。自分がやっていない部分(強盗)について警察や検察がストーリーを作らなくても、2人殺したことをもって極刑にすればいい。2人の命を奪ったことで極刑になるなら、その覚悟はできている」
「そもそも借金は確かにあったが、闇金で借りたものではない。これまでも3か月借りっぱなしで待ってもらった事もあるし、毎月同じような感じで繰り返していた。翌月になるとまた生活保護費が入るので、犯行時、殺してまで金を盗むほど逼迫していた訳ではない」

Q.大島さん夫妻への贖罪は?
「毎日、拘置所の中で、申し訳ないという気持ちを持って2人の写真に手を合わせている。命は奪ったら生き返らない。償っても、手を合わせても、2人が生き返る訳ではない。わざわざ殺すことはなかった。何故止められなかったのか…」
「殺人など他人事だと思っていたし、まさかこんなことに…と思うが、これが現実。被害者の供養はすべきだが、どうしたら償いになるのか暗中模索の最中で、なかなか答えが出ない」