大谷翔平は状況次第でライト!?
中居さん:
注目されてます大谷選手はルールも球団との兼ね合いもあるかとは思いますが、今のところ“二刀流”と考えていいですか?
栗山監督:
これがまだちょっと今、(所属の)エンゼルスと話し合いをしています。特に打つ方はコンディショニング次第だと思いますが、チームの要望がどのようなものになるのか。だからこっち(予想先発投手を指さして)も決まらないんですよ。これは正直、日本代表チームもそうですけど契約しているチームからお借りしているので。ですからそこは最終的に折り合いをつけてからに。
中居さん:
「大谷選手、ライト」っていうことは考えたりしますか?
栗山監督:
基本的には最悪、全員ケガしちゃってDHに翔平が入っていて「翔平、悪い、野手いないから守ってくれ」っていう事はたぶん、僕じゃなくて本人が「監督、俺行きますよ」っていういうパターンになるだろうと。これは僕が決めるんではなくて選手の魂を信じています。
中居さん:
本人が感じるもの?
栗山監督:
だと思います。それで彼らの性格を考えたら「いいですから、(所属)チームに僕が言いますから守りに行きます」って言ってくれると思っちゃってるところは少しあります。
中居さん:
ヌートバー選手の知識がなかったりするので、大谷選手がライト、(鈴木)誠也選手が例えばセンター、吉田(正尚)選手(がレフト)、DHに競争させている選手が入るとなると打線の厚みが。この山川(穂高)選手、岡本(和真)選手、牧(秀悟)選手、山田(哲人)選手の争いとDHがそこにはまったりると厚みがましてヤバい打線になるんじゃないかなと。
栗山監督:
そうですね。その幅は出ると思います。ただ中居さん、僕はまだそのエンゼルスからの答えは貰ってないですが、二刀流の可能性は探りたいと思っています。そう考えると“三刀流”まで行っちゃうとちょっと投げる方が難しくなるので、正直僕はDH枠は誰も使えないんだっていう前提でものを考えてくださいと話をしています。
中居さん:
監督はいろんな情報といろんなケースを考えるわけですね。
栗山監督:
全ての勝ちやすいパターンだけは頭に入れて、この手があったかと後でそこだけはないように。この半年間考えてきました。
“過去最強”アメリカにどんな手を使っても勝ちたい!
中居さん:
このメンバーですと、なんか本当に世界一だけを目指してということだと思いますけれども、野球ってわかんないんですよね。サッカー(W杯)も本当にドイツとスペインに2勝してコスタリカで一敗なんてどの解説者も予想してない。コスタリカを落としてスペインとドイツに勝って決勝(トーナメント)に行くなんて誰も見抜いていなかったですよね。
栗山監督:
そうですね。ですから、(日本代表の)森保監督やドイツの監督の気持ちになって、有利と言われる方がやっつけられたときに、自分で冷静にいられるかですから。中国戦とかチェコ共和国戦が怖くて、先にリードされたら焦っちゃうのかなって想像したときもそれで気持ち悪くなったりするんですけど。
中居さん:
監督、気持ち悪くなっちゃうんですね?
栗山監督:
サッカー見てて本当に気持ち悪くなりました。本当に吐きそうになって。冗談じゃなく、夜中に吐きそうになっている自分が。
中居さん:
監督の立場になって?
栗山監督:
はい。初めてだったんです。サッカーをただ楽しみながら応援している感じだったんですけど、その怖さっていうのを両監督の思いを感じると。
中居さん:
では今の時点での監督の思いを最後に伺いたいと思います。
栗山監督:
僕がやるという感覚は本当にないです。要するに、日本野球を信じる。先輩方が作ってくれたもの、選手たちが作ってくれたものを、日本の野球がそのまま出る可能性がある戦いですから、やっぱり緻密さとかそういったものは僕は日本が一番だと思ってるんで。ですからアメリカをどうしてもやっつけたいっていう、どんな手を使ってでも、あのメンバーのアメリカに勝ちたいっていう、ただひたすらそれしかないです。
中居さん:
日本も過去最強、史上最強のメンバーと言われてますけど、アメリカはちょっとすごいですね。
栗山監督:
はい。アメリカ、ドミニカ共和国は本当に、いちファンだったらお金出してでも見たいくらいのメンバーです。ちょっとひとつだけ選手に言っておきたいのは、この(アメリカの)メンバーへの憧れを持ってもいいですけど、それを捨ててくれと。これやっつにいくんだ俺らって。すごいけど関係ないんだと。日本の細かい野球で勝つんだと。
中居さん:
これからまた大変な日が続くと思いますけども、また少しずつお話を伺うと思いますのでまたよろしくお願いします。
栗山監督:
ぜひ。来られてるときに「監督、こうした方がいいよ」っていうのがあったらこっそりささやいて(笑)
中居さん:
滅相もないです。監督はもう、栗山さん!好きなようにやってください。ファンは心中します。もうちょっとこうだとかないんです。栗山さんの今の誠実さと優しさと情熱で僕らがついて見ていきますんで。
栗山監督:
はい。もう本当に全てをかけて僕もいきますのでよろしくお願いします。
中居さん:
はい、応援させていただきたいと思います。ありがとうございました!