■「ウクライナ東部での戦いはロシアがある程度有利」

井上キャスター:
ここから戦況の部分について。ウクライナ軍が反撃したとみられる地域(緑色)は北部に点在しています。一方で青い丸印については24時間以内に集中攻撃を受けたとみられる場所です。やはりロシアとの国境沿いが多いという位置関係はおわかりいただけると思います。
東部で戦争が激化しているという見出しでニュースを伝えることが最近増えました。
戦い方の変化を見ますと、北部(キーウ周辺など)は森林が多い、東部(イジューム周辺など)は平地が多い。この地理的な環境の変化も、ロシア軍の行動にある変化をもたらしているということだそうです。

航空写真で見ますと全体的に緑に見えるかと思うんですけど、緑に見える部分の濃い緑の部分は、森林です。ですから、北部キーウ周辺だと濃い緑が多い、森林が多い地帯ということになります。
東部は濃い緑色が少ないんです。つまり平地が多い。森林がない、見晴らしが良い、これが何を意味するのか。
米・ニューズウィークによれば、北部に比べると東部の戦いの方が開けた地形のため、ロシアがある程度有利になると言えます。

あとは、ウクライナ側としては自分たちの土地勘、場所の位置関係が全部頭に入っているので、森林だと身を隠しやすい。一方で、身を隠す場所がないということは、ロシアが有利に働くのが東部、そこに集中的に攻撃を仕掛けているという側面もあるようです。