「かなりの驚きをもって受け止められた」7月30日の夜から始まった一連の円買いの為替介入について、大手証券会社のストラテジストは市場の動揺をこう振り返る。

政府・日銀は金融政策決定会合の1日目の夜という、まさに市場参加者の警戒が緩む「サプライズ」での為替介入に踏み切った。一時は1ドル164円目前だった円相場はこの介入で157円台まで円高方向に進んだ。

4月末から5月にかけて実施された11.7兆円規模の介入では、財務省の三村淳財務官から市場に対する「退避勧告」があったが、今回は一切の予告を排除した実弾投入となった。

だが、本当のサプライズはその翌日に用意されていた。

翌日31日の深夜から8月1日未明にかけて、今度は日本政府とアメリカ政府が協調して、円買いの為替介入に踏み切った。日米が円安を食い止めるために円買いの協調介入を行うのは1998年6月以来、実に28年ぶりだ。円相場は一時155円台まで上昇した。

予兆はあった。前日にアメリカ側でも為替介入の準備段階にあたる「レートチェック」を行っていたのだ。

週明けの8月3日、片山さつき財務大臣は日米協調介入を実施したことを正式に発表し「今後もさらなる協調介入を実施することも躊躇しない」と強調、三村財務官も「日米通貨同盟の完成形」だと意義をアピールした。