AI生成の偽画像が拡散 歴史が作り変えられる危険性も指摘
こうした「記憶の継承」にAIが活用される一方、歴史が作り変えられる危険性が指摘されています。
ポーランドにあるアウシュビッツ強制収容所。第二次世界大戦の最中、ナチスによって大量虐殺が行われ、ユダヤ人ら110万人以上が犠牲になりました。

アウシュビッツ強制収容所の中で子どもを抱えて歩く女性の写真。SNS上では「ガス室に続く列から弟を救った」と紹介されています。

アウシュビッツ・ビルケナウ博物館 パヴェル・サヴィツキさん
「残念ながらこれは存在しないもの。ランプの配置が違う。通常は反対側にある。この女性囚人は髪が切られていない。本来は切られているはず。感動話の多くはAI作成です」
アウシュビッツ・ビルケナウ博物館のパヴェル・サヴィツキさんによると、AIが作ったとみられる偽画像は、2025年5月ごろからSNS上で増え始めたといいます。

アウシュビッツ・ビルケナウ博物館 パヴェル・サヴィツキさん
「木造のバラック。約400人の囚人が収容されていた。戦時中のバラック内部の写真は1枚も存在しません」
当時、ナチスは収容所を秘密裏に運営していて、写真の撮影を厳しく制限し、証拠となる解放前の写真はわずかしかありません。
しかし、バラック内部とみられる偽画像も確認されています。

アウシュビッツ・ビルケナウ博物館 パヴェル・サヴィツキさん
「囚人服、ベッド、ランプなどシンボルを結びつけ、フェイク画像を作り出そうとしています」
こうした偽画像はすでに数百枚以上は存在し、日々精巧なものに進化しているといいます。偽画像が蔓延することで、歴史的事実があいまいになることが危惧されているのです。

アウシュビッツ・ビルケナウ博物館 パヴェル・サヴィツキさん
「彼らの目的はお金です。多くの人が閲覧すれば、公開した人が収益を得ることができる。今後、何が真実で、何が嘘かを見分けることができなくなるでしょう」

















