小学生の目に映った牛たち “命をいただく”ということ

まだ残暑厳しい9月、小さなお客さんたちが、牛舎にやってきました。
地元の鷹島小学校の2年生──社会科見学です。

児童:「おはようございます」
啓介さん:
「私たちは牛を飼ってます。牛をお産させてお肉にする農家の方に買われていってってまでをお仕事にしてます」

啓介さんがまず案内したのは、牛舎の一番端にいるザッくんでした。
啓介さん:
「牛ってね、全部が全部健康で生まれてくるわけじゃないっちゃんね。例えば目が見えなかったりとか、しっぽがない牛がうちに生まれてきたこともあります。
この子1歳ぐらいになるんやけどちょっと目が見えないと。1歳で大300キロぐらいならんばいかんとけど、まだたぶん200キロぐらいかな」
児童:「100キロ足らん?」

啓介さん:
「100キロ足らんね。“生きろうっていう意思”がある以上は私たちもね、ずっとやっぱり飼い続けていかんといかんけん。
大きくなったらお肉になってみんなの晩御飯に並ぶ。ちゃんと命をいただきますっていうね。
そういうこともよく考えて、今日は絵を描いてみてください」
児童:「はい」

ザッくんの話に耳を傾けたあと、こどもたちは牛と向き合い、描き始めました。
この日、いろんな牛が子どもたちの心の中にも描かれたはずです。
