皇族数の確保策 課題は?

小川彩佳キャスター :
皇室の根幹に関わるルールの見直しについて、なぜいま、こうした議論が避けられなくなっているのでしょうか。

社会部・宮内庁キャップ 岩永優樹記者:
現在、未婚の男性は悠仁さまのみです。悠仁さまに子どもが生まれない限り、皇族の数は増えません。

さらに、未婚の女性皇族が結婚すると、いまのルールでは皇室を出ることになります。皇室を出て、一般国民になってしまってからでは取り返しがつかないということで、時間が経てば経つほど緊急度が増す課題です。

藤森祥平キャスター:
主に2つの案が議論されています。

(1)女性皇族が結婚後も身分を保持
(2)旧宮家の男系男子を養子に

それぞれどんな課題があるのでしょうか?

社会部・宮内庁キャップ 岩永記者:
まず、(1)の案では、仮に女性皇族が皇室に残ったとしても、配偶者や子どもを一般国民として扱うのか、皇族として扱うのかがわかりません。さらに、配偶者の職業の制約や政治活動との関係などの課題も生まれます。

生まれた子どもの扱いについても全く分かっていません。

トラウデン直美さん:
一方で、(2)旧宮家の男系男子を養子にするという案について、対象となるのはそれまで一般社会で暮らしてきた方々ですよね。そもそも旧宮家の中から、皇族に戻ることを望む人はいるのでしょうか?

社会部・宮内庁キャップ 岩永記者:
ご本人たちにとってもハードルが高いと思います。

実際には現在10人ほど対象になる方がいらっしゃいますが、旧宮家と言っても法的には一般国民なので、憲法上特別な扱いをすることが良いのかという指摘も一部からあります。

藤森キャスター:
この2案が通ったとして、実際に安定的な皇位継承につながるのでしょうか?

社会部・宮内庁キャップ 岩永記者:
必ずしもそうとは言えません。

仮に(2)の案が通ったとして、その養子となられた方や、その方の間に生まれた子どもが男性ではなかった場合、皇位継承の面では全く前進しません。もっと本質を詰めなければならないと思います。

小川キャスター :
皇位継承権のある皇族をどう増やしていくかというのは次の議論になるわけですね。

本来は、女性天皇や女系天皇を認めるべきかの議論もあわせて行う必要があるように思えます。事実上“棚上げ”されている状態ですが、過去の政府の有識者会議では女性・女系天皇について、「みちを開くことが不可欠」とする提言がまとめられた事もありました。